乳幼児の出っ歯について
歯が生え始めてきた1歳未満の乳児や、まだ乳歯が生え揃っていない幼児に関する出っ歯の悩みというのはとても多いです。
というのも、乳幼児では出っ歯をはじめとした歯列不正が必然的に生じやすい口腔内環境にあるため、自ずとそれに悩む親御さんも沢山いらっしゃるのでしょう。
ですが、例え自分の子供が乳児期や幼児期に出っ歯になっていたとしても、そう慌てる必要はありません。
先ほども申し上げた通り、乳幼児の顎骨及び歯の形態では、正常な歯列弓を形成する方がおかしいのです。
それを理解するためには、まず乳幼児の歯や顎の大きさについて考えてみましょう。
乳幼児には、それぞれ決まった時期に歯が生えてきます。
全部で20本の乳歯が生えてくるのですが、これらは当然のことながら、一気に生え揃うわけではありません。
生えてくる順番も決まっており、数か月から数年をかけて、ようやく乳歯の歯列弓が完成するのです。
ですから、乳歯の歯列弓が完成するまでは口腔内はスカスカの状態です。前歯や臼歯が所々生えていたらお互いに支え合うことができず、傾斜してしまうことも普通にあります。
それがたまたま前方に突出してしまうことがあった場合、出っ歯と認識されます。けれども、ここで心配してはいけません。
子供の歯はそこから生え揃っていきますし、何よりもその後に32本の永久歯と生えかわるわけです。
ですから乳幼児期の歯列不正については、それほど悲観的にならなくても良いかもしれません。
また、乳幼児期の顎の骨というのは、非常に軟らかいです。ちょっとした衝撃で歯がグラついてしまったり、指しゃぶりよって簡単に傾斜したりします。
はじめはびっくりするかもしれませんが、こちらもそれほどの心配はいりません。
ですが乳歯が生えそろった後は、歯列不正などの異常に気を配ってあげましょう。
乳歯列期の歯列不正は、そのまま後続永久歯の歯列にも影響を与えるため、十分な配慮が必要となってきます。
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